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考古学講座(後期第3回)を開催しました!

2月6日に今年度最後となる考古学講座を開催しました!講師には古代の森研究舎代表の吉川昌伸先生をお招きしました。

吉川先生は土の中に残された花粉を分析することで過去の景観を復元する研究をなさっています。是川遺跡の発掘調査でも花粉分析を担当していただきました。

今回のご講演は、「花粉からみた縄文人と植物との関わりー是川中居遺跡を中心に―」と題して、是川中居遺跡の景観復元についてお話していただきました。今回の分析ではこれまで同定が困難とされていたアサの花粉が検出されるなど、新しい情報も得られたとのことです。中居遺跡の周辺には、人為的に管理されたクリやトチノキの林のほか、ウルシ畑やアサ畑が存在していたようです。是川縄文館の周りにも森が広がっていたのかと思うと、想像のふくらむお話でした。

今回のご講演の内容は、是川縄文館と東京大学環境史研究室(代表:辻誠一郎教授)とで推進し、吉川先生にもメンバーに加わっていただいている共同研究「八戸地域における縄文時代中期から晩期の環境変動と集落生態系の復原」の成果の一部でもあります。研究成果は当館研究紀要等でも順次公表して参ります。

今年度の考古学講座は終了となりますが、来年度も引き続き第一線でご活躍の先生をお招きしてご講演いただく予定になっております。情報はこのホームページ等で発信して参りますのでご期待ください!