考古学講座(後期第1回)を開催しました
12月8日(土)に、是川縄文館考古学講座の後期第1回を開催しました。考古学講座後期日程は、前期に引き続き「北海道・北東北の縄文遺跡群と世界遺産」をテーマに、縄文遺跡群の各資産の価値などについて学びます。
第1回は、構成資産について理解を深めるため、弘前市教育委員会の岩井浩介先生と、七戸町教育委員会の髙部由夏先生をお招きし、岩井先生には「岩木山を望むまつりの場 -大森勝山遺跡」、髙部先生には、「貝塚からみる人々のくらし -二ツ森貝塚」と題して、それぞれお話しいただきました。
大森勝山遺跡は、岩木山の麓にある縄文時代晩期の遺跡で、この時期としては珍しい環状列石(ストーンサークル)がみつかっています。環状列石では、遺跡から離れた海岸の石が運ばれて使われていたことがわかっており、環状列石を作った人びとの社会を考えるうえで重要です。講演では、昭和30年代の発見から現在までの遺跡調査のあゆみや、今後の史跡整備の概要についてお話いただきました。
また、二ツ森貝塚は、小川原湖の西にある縄文時代前期から中期にかけての遺跡で、青森県内最大級の貝塚です。縄文人が食べた魚貝類や動物の骨だけでなく、貝殻や骨を加工した道具などがみつかっており、当時の人びとのくらしや文化を考えるうえで重要です。講座では、遺跡の概要や、普及活動の取り組みについてお話しいただきました。
次回は、来年1月19日(土)開催です。
構成資産から、一戸町教育委員会の菅野紀子先生に「土屋根住居のある風景 -御所野遺跡」、鹿角市教育委員会の赤坂朋美先生に「大湯環状列石87年間のあゆみ」の演題でお話をいただく2本立てでの講座です。
ぜひご参加ください!