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平成26年度是川縄文館考古学講座(後期第1回)を開催しました!

H26-2archaeologicallec1-1-thumb-400x267-48812月6日(土)に考古学講座を開催しました。本講座は平成26年12月~平成27年2月を後期日程として、今回から3回にわたり「北東アジア・オセアニアの考古学」をテーマとした講演会を実施していきます。

今回の講師は、国際教養大学地域環境研究センター助教の根岸洋先生です。ご講演は、「ニューギニア島の新石器文化について」と題し、ニューギニア島の人類の歴史や先史文化についてお話しいただきました。

ニューギニア島周辺は、旧石器時代の約45,000年前頃から生活の痕跡が確認されています。新石器時代後半には、アジア系の新石器文化である「ラピタ文化」を携えた集団が移民してきたと考えられており、文化や社会が複雑に変質していくようです。これまでにニューギニア島周辺では、たくさんの民族の存在が明らかになっており、河辺などの低地部や山間部、近隣の島々それぞれで住み着いた人たちの歴史的背景が異なり、狩猟や漁労、農耕などの生業にも違いがあるようです。

ご講演では、ニューギニア島の旧石器時代から新石器時代の歴史や、日本列島の先史文化・社会との違いについて解説されるとともに、これまで手がけられた発掘調査や民族誌調査の成果についてお話しをいただきました。また、ニューギニア島で交換などに使われる貴重な貝輪や、植物製の腕輪をご持参され、参加者は直にさわりながら興味深く聴講していました。日本列島で旧石器時代・縄文時代が展開していた頃のオセアニア地域の文化の一面を知ることができました。

次回は、年明け平成27年1月10日(土)14:00からです。講師には、東北学院大学文学部教授の佐川正敏先生をお迎えし、「縄文時代の栄枯盛衰と中国文明の誕生」というご演題のもと、ご講演をいただく予定ですので、次回もぜひご参加ください!

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貝輪などの見学と根岸先生による解説のようす