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企画展考古学講座を開催しました

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA11月5日(土)に秋季企画展「馬淵川流域の縄文時代」のイベントとして「企画展考古学講座」を開催しました。

講師には、一戸町世界遺産登録推進室室長・御所野縄文博物館館長の高田和徳先生をお迎えし、「馬淵川と縄文文化-豊かな川と生きた縄文人のくらし-」のご演題でお話しいただきました。

高田先生は、岩手県一戸町の御所野遺跡の発掘調査と史跡公園整備に長年携わってこられ、御所野遺跡の調査成果をもとに、縄文時代中期の社会についてご論考を多数発表されています。また、土屋根の竪穴住居の想定から、復元・焼失実験も手がけられました。

ご講演では、日本列島の中でも、特に多様な植生と豊かな海に恵まれた北海道・北東北は研究上重要な遺跡が集中しており、縄文文化の中心地といえる地域であること、その中でも馬淵川流域は早くから人が暮らしていて、文化が育まれていたということをお話しいただきました。現代に息づく縄文文化、というテーマにも触れられ、ものづくりや物を大切にする精神は現代まで受け継がれており、日本文化の基層は縄文文化である、とお話しされました。

地域にくらした縄文人の豊かなくらしと精神性を再確認する、貴重なご講演をいただきました。