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第2回考古学講座を開催しました

世界遺産 考古学講座6月17日(土)に今年度第2回目の考古学講座を開催しました!
5月からはじまった前期日程では、「北海道・北東北の縄文遺跡群と世界文化遺産」をテーマに、講演会を開催しています。

第2回は、縄文遺跡群の構成資産への理解を深めるため、2本立てのとし、講師には、北海道洞爺湖町教育委員会の角田隆志先生と、秋田県北秋田市教育委員会の榎本剛治先生をお招きしました。角田先生からは「貝塚のある縄文のムラ‐史跡入江・高砂貝塚‐」、榎本先生が「4つの環状列石 現代にいきる伊勢堂岱遺跡」のご演題でお話しいただきました。

高砂貝塚では、ポリオ(小児まひ)にかかりながらも、成人を迎えた縄文人の骨がみつかり、縄文人が介護していたことが明らかになっています。また、ヒスイ製のアクセサリーや暖かい海でなければとれない貝で作ったブレスレットがみつかったことから、日本列島の広い範囲での交流があったことなどをお話いただきました。
伊勢堂岱遺跡では、環状列石を作るときに縄文人が並べる石の色に気を配っていたことが明らかになっています。また、石の並べ方が青森市の小牧野遺跡と似ていることから、これらの地域の間に交流があった可能性についてお話いただきました。環状列石は縄文人のまつりの場であったと考えられることから、毎年遺跡内で現代人が「縄文まつり」を開催していることをお話いただきました。
八戸では見られない特徴を持つ、各地の遺跡やその文化に触れる貴重な機会となり、「北海道・北東北の縄文遺跡群」が充実した内容を持ち、活用されていることを学ぶことができました。

次回は7月15日(土)の開催です!
講師は、岩手県平泉町まちづくり推進課長の八重樫忠郎先生をお招きし、「平泉から見た世界遺産」のテーマで開催します!平成23年に世界文化遺産に登録された「平泉―仏国土浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」について、登録までの道のりや登録後の遺産のあり方についてお話いただく予定です。ぜひ一緒に世界文化遺産登録後のことを考えてみましょう!

考古学講座についてくわしくはこちら→是川縄文館考古学講座