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考古学講座(後期第2回)を開催しました

1月19日(土)に、是川縄文館考古学講座の後期第2回を開催しました。後期日程では、前期に引き続き「北海道・北東北の縄文遺跡群と世界遺産」をテーマに、縄文遺跡群の各資産の価値などについて学びます。

第2回は、一戸町教育委員会の菅野紀子先生と、鹿角市教育委員会の赤坂朋美先生をお招きし、菅野先生には「土屋根住居のある風景-御所野遺跡」、赤坂先生には、「大湯環状列石87年間のあゆみ」と題してそれぞれお話しいただきました。

御所野遺跡は、岩手県一戸町の馬淵川沿いにある縄文時代中期の遺跡で、日本列島最大級の集落遺跡です。遺跡からは火事で焼けた竪穴住居の跡がみつかり、調査・研究の結果屋根に土を載せた住居であったことがわかりました。遺跡公園には、土屋根の竪穴住居が復元されています。講演では、遺跡の発見から現在までの発掘調査のあゆみや地域との連携、遺跡での研究活動など多岐にわたるお話をいただきました。

また、大湯環状列石は、秋田県鹿角市の大湯川沿いにある縄文時代後期の環状列石(ストーンサークル)です。遺跡は昭和初期に発見され、地元研究者や文化財保護委員会(現 文化庁)による発掘調査が行われ、昭和31年に特別史跡の指定されました。講座では、発見の経緯や、世界遺産登録に向けた取り組みについてお話しいただきました。また、赤坂先生にはストーンサークルに使われた同じ種類の石をお持ちいただき、重さや風合いを体感することができました。

赤坂先生
大湯環状列石と同じ種類の石